バイナリーオプションをやった事がある人なら誰でも気になるのが
税金ではないでしょうか?
・いったいいくらの税金がかかるのか?
・税金を安くする具体策
・納税方法
といった具体的な部分についてまとめてみました
バイナリーオプションに勝ったら税金を支払う必要がある?
バイナリーオプションに勝ったら、それは収入となりますので、
もちろん税金がかかります。
会社に勤めている人は、会社で年末調整を行ってくれますので、
自分で税金の申告をする必要はありませんが、給与以外に収入がある人、
年末調整を行わない人などで、以下の条件に当てはまる人は
確定申告をしなければなりません。
・給与以外に20万円以上の収入があった人
・給与所得が無い人で、38万円を超える収入があった人
・給与所得が2000万円を超えている人
確定申告は、毎年2月16日~3月15日頃までに、
最寄りの税務署で行うことになっています。
申告方法は、確定申告必要書類を直接税務署に持参するか郵送する他に、
インターネットで申告することもできますが、事前に手続きをしなければいけません。
確定申告をして所得税が確定したら、
3月15日までに納付する必要があります。(2019年の場合)
この日までに納付しない場合、延滞税が加算される場合がありますので、
なるべく早く申告して、早めに納付するようにしましょう。
ちなみに、3月15日を過ぎても確定申告することも可能です。
でも、間違いなく延滞税が付きますのでご注意を。
バイナリーオプションの税金区分
バイナリーオプションの税金区分は、
国内のバイナリーオプション業者を利用した場合と、
海外のバイナリーオプション業者を利用した場合で異なります。
2011年までは同じ税金区分でしたが、2012年から
「国民の投資を活性化する」という政府の方針が発表され、
国内業者を利用した場合は、優遇措置が取られるようになりました。
ただし、優遇措置は確定申告をするということが大前提です。
バイナリーオプションの税金区分は
国内バイナリーオプション業者の場合は、申告分離課税
国外バイナリーオプション業者の場合は、総合課税となっています。
国内バイナリーオプション業者・・・申告分離課税
申告分離課税は、給与所得をはじめとする他の所得に加算するのではなく、
分離して税額を決定します。
つまり、バイナリーオプションでの利益を外の収入とは別に申告するわけですね。
そして、申告分離課税の場合の税率は
所得税15%・住民税5%。復興特別所得税0.315%、
合計して20.315%と一律になります。(復興特別所得税は2027年までの予定)
申告分離課税の計算法
例えば、国内バイナリーオプション業者を利用して100万円の利益があった場合
100万円の15%=150,000円が所得税
100万円の5%=50,000円が住民税
100万円の0.315%=3,150円が復興特別所得税となり、
合計して、100万円の20.315%=203,150円が税額となります。
実際には、利益の100万円からツール代、パソコン代といった経費を差し引くことができますので、税額はもう少し下げることが可能です。
申告分離課税の優遇
国内バイナリーオプション業者を利用した場合、様々な優遇措置があります。
・3年間の損益繰越
・他の投資での損益も通算できる
◆3年間の損益繰越
国内バイナリーオプション業者を利用して損失が出ている場合、
3年間繰り越して申告することができます。
例えば、
1年目50万円の損失、2年目20万円の損失、3年目100万円の利益だったとしましょう。
この場合、1年目の税額は0円、2年目も0円ですが、3年目の利益100万円から1年目、2年目の損失を差し引くことが可能になります。
つまり、100万円-70万円(1、2年目の損失の合計)=30万円となり、
この30万円が課税対象になります。
◆他の投資の損益も通算できる
FXや株式投資など、国内の業者を利用した投資で損益が出ている場合、
その損失も合わせて申告することができます。
例えば、バイナリーオプションで100万円の利益、
FXで30万円の損失が出ている場合、
100万円-30万円=70万円が課税対象となります。
ただし、他の投資も国内業者を利用していることが条件となりますので、
ご注意ください。
国外のバイナリーオプション業者・・・総合課税
総合課税は、給与所得や不動産所得といった他の所得と合算して税額を決定します。
国外のバイナリーオプション業者で利益が出た場合、
それは雑所得となり、総合課税の対象になります。
申告分離課税との大きな違いは、様々な控除が適用されるということと、
所得の金額によって税率が異なるということ、そして、
損益繰越も通算損益も認められないということです。
総合課税の計算法
例えば、給与所得が年間500万円、不動産所得が100万円、利子所得が30万円、
海外バイナリーオプション業者での利益が50万円あったとしましょう。
この場合は、全てが合算され、合計の680万円の所得ということになるわけです。
そして、総合課税の税率は、所得の額によって異なり、下の図のようになります。
復興特別所得税は、一律で、所得税×2.1%です。
(出典:国税庁ホームページ)
(出典:新宿区ホームページ)
ただし、総合課税には給与控除をはじめ、
基礎控除や配偶者控除など様々な控除を行うことができる他、
生命保険料や介護保険等も控除されますし、もちろん、
経費も控除されますので、課税対象となる所得はかなり減額されます。
(出典:国税庁ホームページ)
ハイローオーストラリアの税額例
例えば、給与所得が400万円の人が
海外のバイナリーオプション業者で100万円の利益を得た場合、
どれくらいの税額になるのか計算してみましょう。
(配偶者有、子供1人、生命保険年間8万円以上)
◆所得税
【計算例】
400万円+100万円-280,000(社会保険料等)-1,340,000(給与控除)-380,000(基礎控除)-380,000(配偶者控除)-380,000(扶養控除)-40,000(生命保険控除)=2,480,000円
219万円が課税対象になり、2,480,000×10%-97,500(控除額)=150,500円が所得税の税額となります。
◆住民税
住民税は、所得税と控除額が異なり、
【計算例】
2,660,000(給与所得)-280,000(社会保険料等)-330,000(基礎控除)-330,000(配偶者控除)-330,000(扶養控除)-25,000(生命保険控除)=1,365,000円
1,365,000×10%+4,000(均等割)-2500(調整控除額)=138,000円が住民税の税額になります。
※給与所得は、「給与所得控除後の給与等の金額の表」から求めた金額です。
住民税には所得割と均等割があり、均等割は一律の税額で、
ほとんどの地域が4,000~5,000円です。
調整控除額は二重課税などを調整するために計算された控除額で、
地域によって異なります。
というわけで、
所得税・・・120,500円
住民税・・・138,000円
特別所得税・・・2,530円
合計 261,030円となります。
税額の計算は自分でできなくても、確定申告をすれば、
税務署や市役所等が行ってくれますので、できなくても大丈夫です。
上記で行った計算は、あくまでも目安です。
自分の税額がいくらぐらいになるのか知りたいという人は、
ウェブサイトのシミュレーションを利用すると便利です。
どちらの税金がお得?
3年間の損失や、他の投資の損益が通算できるという点では、
国内バイナリーオプション業者を利用した方が、メリットがありますね。
バイナリー初心者で、負け越している人にはおすすめです。
ただ、税額に関しては、申告分離課税の場合は一律の税率で、
控除も認められませんので、かなり高額になってしまう可能性があります。
バイナリーの他に給与所得があり、課税所得額が695万円以下の人は、
総合課税の方が税額は抑えられます。
しかし、課税所得額が695万円を超える場合は、
総合課税の税率もかなり高くなってしまいますので、
申告分離課税の国内バイナリーオプション業者を利用した方が
お得になる可能性が高いです。
節税の為にできること
◆経費の計上
節税対策で、まず考えて頂きたいのが、経費の計上です。
バイナリーオプションに勝つために、本やツールを購入した人は少なくないでしょう。
そのような物も経費として計上できますので、
領収書はしっかりと保管しておきましょう。
バイナリーオプションの利益を申告する場合、経費として計上できるのは、
・パソコン代(機材の追加や買い替えも含みます)
・タブレット代
・通信機器(スマホやポケットWI-FIの端末代など)
・ツール代(領収書や支払った証拠が必要です)
・書籍代
・インターネット通信費(家庭のネット回線やスマホ)
・バイナリーオプションをするための部屋の賃料の一部(部屋の一部を占有している場合)
・セミナー代(仲間との勉強会や情報交換会なども含まれます)
・交通費 (セミナーの参加や機材の引き取りに必要になった場合)
などです。
他にも色々あると思いますので、領収書はなるべく保管しておくようにしましょう。
◆青色申告をする
青色申告には様々な優遇措置が用意されていますので、
利用することで節税することが可能になります。
・青色控除(65万円)を受けることができる
・家族の報酬も給与として認められる
・赤字を繰り越すことができる
・売掛金が貸し倒れされた場合の損失額(引当金)を計上できる
ただし青色申告を行うには、事前に申請をする必要があります。
また、簿記に基づいてきちんと記帳をしなければならないので、
簿記の知識が必要になります。
簿記ができない場合は、経理ソフトを利用するか、
税理士に依頼するという方法を取ることになるでしょう。
おすすめは、税理士に依頼するという方法ですね。
費用はかかってしまいますが、確定申告の全てを任せることができるので、
煩わしさが全くありません。
毎年のことですから、信頼できる税理士を見つけてみてはいかがでしょうか。
何しろ、税金のプロですから、節税など何かと頼りになります。
ちなみに、確定申告を税理士に依頼した場合の相場は、
自分で記帳を行った場合は5万円~7万円、
記帳も全て丸投げした場合は10万円~15万円という金額が相場のようです。
◆法人化する
法人化することで、大きく節税することができます。
・退職準備金として積立金を経費にできる
・消費税の納入義務が2年間無し(ツールなどを販売した場合)
・自分の報酬を役員報酬として計上できる
・その他経費の幅が広がる(倒産防止共済や小規模企業共済など)
バイナリーオプションでの収入が600、700万円を超え始めたら、
法人税を支払った方が安くなりますので、是非、検討してみてください。
ただし、法人化するには、様々な手続きが必要ですので、
時間もかかりますし、資本金を準備しなければなりませんので、費用がかかります。
税理士などに相談しながら、計画的に進めていった方が良いでしょう。
さいごに
お金を稼ぐと言う事は納税すると言う事と同じ意味であるとも言えます。
税金が怖いと言うのは、何も知らないだけでお金を稼いでいく上で必須の知識です。
個人でできる投資であってもそれは、従業員を雇っていないだけであって、
あなた個人の会社であると言う目線が必要です。
より長く利益を出し続けていくためにも、税金の知識を身に付けていきましょう。